日本の脱毛市場はこの10年で大きな広がりを見せ、若年層女性だけでなく全世代の女性や、ビジネス世代の男性、子どもまで脱毛を検討する時代に。
それと同時に、高価だった医療脱毛の価格が下がり脱毛サロンのエステ脱毛ではなく、医療脱毛に通う方も増えてきました。もう脱毛サロンにはお客さまが集まらない時代がきているのでは？ と悩む先生も多いのでは？
ところが、この数年で医療脱毛を卒業したお客さまが脱毛サロンに通うケースが増えているといいます。今回は大手脱毛サロンで長年マネージャーを勤めた山田さん（仮名）にお話を伺いました。
山田さん
元大手脱毛サロン勤務。マネージャー職に従事し、数多くのお客さまのカウンセリングやスタッフの教育を担当。
INDEX
「医療脱毛は抜ける！ サロン脱毛は抜けない！」本当なの？
ーー医療脱毛は効果があるけれど、サロン脱毛は効果がないというのが一般の方のイメージかと思います。山田さんは脱毛サロンにお勤めでしたが、お客さまの脱毛の進捗はどうでしたか？
実際のところ、サロン脱毛でもきちんと通っていただいているお客さまには効果がありましたよ。回数を重ねるごとにムダ毛が少なくなって、キレイになっていきました。医療脱毛もそうですが、効果を実感できないからといって1回や2回で通わなくなってしまえば効果はほとんどありません。
ーーではサロン脱毛でも、ムダ毛は生えなくなるのですか？
いろいろな問題がありますので、サロン脱毛を永久脱毛とは言えません。ですが私が知る限り、サロンで脱毛をして数年以上ムダ毛が生えていないお客さまは大勢いらっしゃいますよ。
医療脱毛から脱毛サロンに鞍替えする女子たち、その理由とは
ーー山田さんが担当したお客さまには、医療脱毛を卒業した方が少なくないといいます。なぜ彼女たちはあえて脱毛サロンに戻ってきたのでしょうか。
こういったケースは実は珍しくないんですよ。「医療で頑張ったんだけどどうしても産毛が抜けない」と脱毛サロンに駆け込むお客さまは多いです。とくに美容のアンテナが高めのお客さまは「SHR方式なら産毛も抜けるらしい」と知っていますので、SHR方式のマシンを使っている脱毛サロンにきてくれます。
ーー医療脱毛では産毛が抜けないのですか？
抜けないわけではありませんがSHR方式の脱毛サロンほどキレイにはなりません。背中やうなじ、顔などの産毛は脱毛サロンのほうが得意なのでは？
これも私の経験ベースの話にはなりますが、医療脱毛では産毛がまったく抜けずに効果を実感できなかったお客さまが、私が働いていた脱毛サロンで施術を受けたところ、産毛がキレイになったというケースはたくさんありますよ。
医療脱毛と脱毛サロン、それぞれのよいところは？
ーー山田さんは、医療脱毛のよさはどんなところにあると思いますか？
まったく脱毛をしたことがない方であれば、最初の5回程度で効果を大きく実感できるところでしょうか。医療脱毛のレーザーは蓄熱式であれ熱破壊式であれ、ムダ毛が濃く多い状態のときは高い効果を感じられます。施術するたびに自己処理が楽になっていきますから。
ーーでは、その先はどうなるのでしょうか？
医療脱毛は黒くて太い毛が得意で、産毛が苦手な傾向にあるので、どんどん効果に実感が低くなります。最初ほど「ムダ毛が減ってる！」と思えないので、モチベーションが下がる方が多いのではないでしょうか。
ーーではサロンでの脱毛のよさはどんなところにありますか？
痛みのなさや、美肌効果、そして毛が少なくなってからの底力でしょうか。
脱毛サロンのマシンはIPLという光を高出力で1発ずつ照射するIPL方式と、分散して照射するSHR方式に分類できます。この中で、SHR方式は痛みや熱さをほとんど感じることがありません。脱毛の不快感や辛さはほとんど感じないですね。
またIPLはお肌がキレイになる波長の光も含まれているので、脱毛しながらお肌がキレイになるのもよいところだと思います。
そして何よりも強調したいのは産毛！
女子たちが、最終的に悩むのは産毛なんです。産毛が抜けやすいのはサロン脱毛の最大のメリットだと思いますよ。
身体中、あちこちキレイになっていくと細かい部分が気になってきます。「顔の毛穴が開いてるなと思ったら実は産毛だった」「小鼻の黒いブツブツが気になると思ったら黒いムダ毛だった」なんて珍しいことじゃあありません。
そういった女性のあくなき美への探究のニーズをかなえてくれるのは脱毛サロンのIPLだと思いますよ。
医療脱毛とサロン脱毛は、どうやって使い分けるべき？
ーーではずばり、山田さんは医療脱毛とサロン脱毛をどのようにつかいわけるべきだと思いますか？_
最終的に産毛の脱毛を求めてサロン脱毛に辿り着くのであれば、最初から脱毛サロンに通うのは今でもアリだと思っていますよ。サロン脱毛の多くは、医療脱毛よりも高い頻度で施術を受けられますので、医療脱毛よりも施術回数は多くても、脱毛卒業までの期間が短くなるケースもあります。
ただ、先ほどお話したように医療脱毛のほうが初期の効果は実感しやすいので、医療脱毛の「全身脱毛5回」などのお得なプランで契約してみるのもよいかもしれません。医療脱毛でスタートダッシュをして、抜けにくい産毛は脱毛サロンで脱毛してもよいのでは？
どちらかだけ！ と決めつけずに臨機応変に使い分けると良いと思いますよ。
取材後記：サロン脱毛への逆流現象にびっくり！ 先生たちに早くお伝えしたい！
今回のインタビューで、医療脱毛から脱毛サロンへの逆流現象が発生していることを初めて知った広報担当は驚きました。医療脱毛とサロン脱毛にはそれぞれメリットがあることは把握していましたが、まさか医療脱毛卒業後にサロン脱毛に挑戦する方が多いとは！
こういったニーズがあることがわかれば、医療脱毛に通っている方向けのクーポンやキャンペーンも作りやすいですよね。
「医療脱毛卒業生向け！ やり残し脱毛クーポン〇〇〇〇円」
「産毛脱毛ならサロンが強い！ 医療脱毛で抜けなかった産毛に挑戦クーポン〇〇〇〇円」
こんなクーポンを作れば、医療脱毛で効果が得られなかったお客さまをしっかりとホールドできるのでは？ 新たな層にアプローチするひとつの手段としてご活用いただけると嬉しいです！
