18~49歳までの美容サロン体験者に、美容サロンを選ぶときに重視することを聞いてみました。
目的は単純にお店の選択理由を調べるためではありません。
たくさん美容サロンはありますが、広告を見てもWebサイトを見ても、訴求ポイントが似てしまいます。
であれば、お客さまは何をポイントにお店を決めているのでしょうか。
最初にお店を探し始めるときに注目するポイントと、実際に決め手となるポイントの違いはあるのでしょうか。
- 美容サロンとは、脱毛サロン、痩身・フェイシャルエステを指しています。
INDEX
あなたが美容サロンを選ぶときに重視するものは何ですか?
それを知るためのリサーチを行いました。
それでは、まず美容サロンを選ぶ時に重要視するポイントを見てみましょう。
価格帯は誰でも何であっても気になりますよね。
なので、これは一旦置いておいて、その他はどうでしょうか。
知名度やお得なキャンペーンよりも、安心感や、口コミ・評価、家からの通いやすさ、信頼性、効果を重視しています。
では、実際にお店を決めるときの決め手は何でしょうか。
美容サロンを選ぶ決め手になったことは何ですか?
実際にお店を決めるときの判断ポイントは、お店を選び始めた時の重視ポイントと異なっているでしょうか。
価格が一番なのは当然なので一旦除外してみると、選ぶ時の重要ポイントでは上位になかった「無料お試し体験の有無」が2番目に多い結果となりました。
3番目も「料金体系の明瞭さが決め手」となっており、選定時の重要ポイントと決め手のポイントでは少し変化しているようです。
さて、ここからが重要です。
データを活用しましょう
データを見ると、「へー、そうなんだ」で終わらせてしまう人もいます。
「意外と、こういう人が多いんだね」、「まぁ、予想通りだよね」。以上。
それはもったいないですね。
大切なことは、ここから何を見出すか、です。
- データ内容は、自分の思っていた内容と合っているのか違っているのか
- 合っている
施策の成果が上がっていない場合、数値での裏付けができたので、施策の方向性はそのままに、施策自体を調整してくことを考える- 合っていない
実際の顧客ニーズを念頭に、課題解決・売上向上に向けた施策を考える- データから見える顧客ニーズに対し、自店の抱える課題は何か
- データからどのような仮説を立て、施策を考えられるのか
かんたんな活用例を見てみましょう
選ぶときに重視するポイントと、決め手のポイントが価格以外は上位が入れ替わっていることは前述しました。
データを活用する前の前提として、美容サロンを決める際のお客さまの行動は、概ね以下の通りだとします。
- 美容サロンを探すときは、インターネットで調べたり友人から聞くなど、まずは事前に情報収集する
- 次に、無料体験やカウンセリングを受け、モニターになる・契約をする
つまり、決め手は実際に美容サロンのスタッフと直接話した後に変わる、という仮説が立ちます(これはまだデータは関係ないです)。
実際、無料お試し体験の有無が上位になった、ということは、1つは色々調べても、やはり「体験してみないとわからない」ということでしょうか。
無料お試し体験の有無は前提から鑑みると、あるかないか、ではなく、無料体験をしてみて決めた、と、解釈できると思います。
(定量調査のため、選ぶ理由と決め手と選択肢をあえて合わせおり、無料お試し体験をしてみたから、という選択肢にはしていません)
けれど、実際にお店に来てもらわないことには、自店の良さを直接伝えることができません。
まずはお店に来ていただくための、施策を考える必要があります。
その時の、リサーチデータの活用例をお伝えします。
選択ポイントとして上位の数項目を見てみましょう。
価格帯
データを見ると最も選択ポイントとして高い項目です(当たり前ですが)。
価格訴求で勝てる見込みがある場合は、価格訴求を行うことは大切です。
また、決め手の上位にある料金体系の明瞭・開示も必要ですね。
安心感
安心感とは何でしょうか。データを見ると知名度は選択ポイントの下部にあります。ということは、有名だから安心、ということでも無いようです。
何を伝えたら安心していただけるのか、考えて訴求していくことが大切かもしれません。
例えば、保証、口コミ、実績などがあげられると思います。
口コミ、評価
今の時代、やはり口コミは重要です。
インターネットを活用した草の根的なプロモーション活動方法もありますし、予算を割いてホットペッパーやグルーポン、アフィリエイトなどを使って口コミを活用する方法もあります。
もちろん、理想はお客さまが自発的に自身のtwitterやFacebook、Instagramにコメントしてくれることですが、お店を気に入っても投稿まではしてくれないかもしれません。
であれば、投稿のインセンティブを用意したり、フォトジェニックな何かをお店に設置するなどの施策も考えられます。
家からの通いやすさ
立地条件については、お店を始める前に検討することなので、地域の人口数やターゲット層の割合にも依りますが、ここでは訴求という観点から記載します。
地域に根差したお店なら、まず店舗の所在エリアを意識したプロモーション展開を考えた方が良いかもしれません。
競合が近くになければ通いやすいというメリット訴求は、それだけで有効でしょう。
家から通いやすそうな地域に絞って広告配布エリアを限定し、より響くような訴求を考える、という方法もあります。
例えば、通う時間を短縮できることで生まれるメリットを具体的に訴求し、気づきを与えたり共感を得て来店を促す方法です。
訴求例)
- 通いやすいから続けられる。続くから効果がでる。
- 家から近いから、子育てママも安心してリラクゼーションタイムを満喫
- 徒歩10分で、1ヵ月に1度の、1時間の贅沢
- 地元の女性をきれいにする応援キャンペーン。●●(市など)にお住いのお客さまには施術1回分無料
などなど
例にあげたようにデータから仮説を立てて、経営やプロモーション、サービス展開の施策立案を行うことができます。
体験値から仮説を立てることももちろん大切ですが、客観的な数値があれば周りの人も納得できる信頼度の高い仮説を立てることができます。
もちろんデータは信憑性のあるものでなくてはいけませんが、あくまで仮説を立てるための材料であり絶対的なものではありません。
データの精度はリサーチする人数や深度にもよるものですので、データは現状を知るものであり、課題を見出すものであり、仮説を立てたり裏付けをするものだという認識で扱いましょう。
ちょっと待って!その分類だけで本当にいいの?
エステティックサロンの中に脱毛メニューがなかったり、それぞれのターゲット別に戦略を立てたい場合もあると思います。
脱毛サロンと痩身・フェイシャルエステを一括りでいいの?と思った方は、既にデータを活用していく意欲が高まったようです。
もう少し細分化したデータを見ていきましょう。
美容サロンを選ぶときに重視することって何?【Part 2】
脱毛サロンと痩身・フェイシャルエステ利用者別にデータを見る
調査概要
対象:18~49歳までの脱毛サロン、エステサロン利用経験者(女性のみ)
アンケート実施時期:2017年9月
モニター数:416
- 本データはウエイトバック集計をしています